チビでいじめられっ子の小学校時代。
空手が心の支えに

まだ体が小さかった小学校時代。同級生からは「チビ」「小さくて見えない」などと言われて落ち込んだことを覚えています。
しかし、母親に相談して返ってきた言葉は「やられたらやり返せ」。
決してそんなことはできなかったけれど、小1から習っていた空手が、「僕は本気を出したら、いつでもやり返せる!」という自信を持つための、心の支えになっていましたね。
坊主は嫌だ!!
片道2時間かけ、千葉から東京へ通学

実家は千葉県我孫子市にありましたが、中学からは東京・新宿区にある中高一貫校へ進学しました。
その理由は、坊主になりたくなかったから。当時、地元の公立中学校では「男子生徒は全員坊主」という校則があったんです。それなら思い切って中学受験をしてみようと決意しました。
はじめての東京。見知らぬ場で自分のポジションをどう確立すべきか悩むこともありましたが、自分で選んだ環境は楽しかったですね。
通学時間は片道2時間。移動時間はほとんど寝ていましたが、我ながらよく頑張りました。
人生初めての赤点
「やっちまったけど、ま、いっか」

高校2年生までは真面目に勉強に取り組み、テストも全教科100点を取るつもりで挑んでいました。
しかし、ふと「勉強って、しなかったらどうなるんだろう」と思ってしまったんです。化学の先生が嫌いだったので、試しに化学の勉強はせずにテストを受けてみることに。その結果、化学は見事に赤点(笑)!でも点数を見ても、案外落ち込みはしませんでしたね。
それまでの私は完璧主義で、テスト勉強をしない友達が信じられませんでした。でも、赤点を取ったことで、「やっちまったけど、ま、いっか」と、失敗を割り切ることができるようになりました。
将来の夢はアル?ナシ?
中高時代は特にナシ!
ゲームや漫画に夢中だった
小学生の頃の夢は、科学者でした。理科が大好きだったので、小学5年生の夏には塾の実験教室にも行っていましたね。
中高時代は、特に将来の夢は意識せず、格闘ゲームや漫画にハマっていました。少しでも長くゲームや漫画を楽しむために、勉強もしっかりやる派。普段からポイントを押さえたノートを作り、テスト前はそこを復習するだけでいいように準備していました。
どうやったらテストをクリアできるか、勉強はゲームと同じ感覚で取り組んでいました。
大学に行かなくてもいい!?
親の言葉に衝撃を受ける

高校卒業後の進路は相当悩みました。
機械やロボットのデザインをしてみたい。それならば、大学より専門学校の方がいいような気もする。あまり優秀な人が多くなさそうな大学の方が優越感がありそう。ついでに、今まで男子校だったから女子が多い大学がいいーなどなど(笑)。選択肢はあればあるほど、迷いますよね。
あるとき、反対されるとは思いながらも、試しに親に「大学に行かなくてもいい?」と聞いてみました。しかし、返ってきた言葉は「いいんじゃない?」
予想外の反応でしたが、「自分の人生は自分で決めていいんだ」と気づき、大学のシラバスなども読み漁りながら、改めて自分のやりたいことや求めている環境を考えることができました。
ちなみに、そのとき母が私に渡してくれたのは『小さいことにくよくよするな!しょせん、すべては小さなこと』(リチャード・カールソン著、サンマーク文庫)という本でした。
ここが人生ハイライト
スキーに出会い全力投球。
好きなことに熱中できるって幸せ!
大学時代、軽いノリで友達とスキー部に入部したのですが、そこから30代半ば頃まで「行き過ぎた趣味」レベルで没頭することになりました。
スキーは山を滑り降りるというシンプルなスポーツですが、いざやってみると意外と難しい……。録画した自分の滑りを見てみると、頭で描いていたものと全然違う。
質の高い滑りを目指し、仲間と共に、動きを分析し、練習を工夫し、改善を繰り返す。そのプロセスにドハマりしました。自分が好きなことに熱中できるって幸せですね。
「WILL」に向かって
全力で突き進む日々が気持ちいい!

就活は50社受けて内定3社。「スキーをやりたい!」と語り続け、それを面白がってくれた会社が、新卒で入社した富士ゼロックスでした。
富士ゼロックスには13年8か月勤務しましたが、特に新規事業開発では大学でのスキーの経験が活きましたね。仲間と一緒に環境を整え、まずは試してみて、調整を加えていくという作業は、まさにスキーを習得したときの感覚と同じでした。
今の会社に転職したのは38歳のとき。現在は企業間レンタル移籍プラットフォーム事業を立ち上げるとともに、「WILL(やりたいこと)」の言語化や「ACTION(行動)」促進のためのプログラム開発に力を入れています。
働く仲間たちは、それぞれの熱い「WILL」をもつ個性的なメンバーばかり。日々ディスカッションをしながら全力を尽くしている感じが気持ちいいです。
ちなみに、プライベートでは3人の娘の子育てにも全力投球しています!!
イマの自分がワクワクするか

私はいつも、「イマの自分がワクワクするか」という感覚を大切に、「これ面白そう!」と心が動く方へ進んできました。
失敗や遠回りがあっても、そこから学べることは多いですし、それが意外と次のステップにつながるものです。
もし何か困ったことがあった時は、周囲の人がアドバイスをくれたり、応援してくれたりするので、ひとりで抱え込まずに素直に頼ってみるのもアリですよ。
人生の道は本当に多彩です。
もし学生時代に「やりたいことが見つからない」と思っていても心配はありません。私自身、学生時代はただただ目の前の勉強や趣味に夢中になる日々でした。
でも、そこから得た経験や仲間との思い出は、今の自分を支える大きな糧になっています。肩の力を抜いて、自分がワクワクする道を見つけてくださいね。